こころ

私たちは今を生きている

私は古いものが好きです。茶道、華道、着物、書道、古美術。そういうものが好きだけれど、どうして好きなのかをよく考えていなかったと思いました。

形を追うだけになってしまった時

一番最初に興味を持っていたのは着物でした。

「着物を着れる大和撫子」でありたい!と思ったことがきっかけで、なの知れた着付け教室に通うことになりました。

高額な費用と謎の着物販売を続けられる教室は、徐々に苦痛になり始めました。加えて着物を着る機会はだいぶ少ない。時間が空いてしまうと、すぐに忘れてしまいます。

それでも「その形」や「資格」を取るために必死でした。ある日、引っ越しがきっかけで教室をお休みすることに。

徐々に着物とどう向き合いたいのかを考え直し、距離を取ることにしました。

形ではなく、心であると気づいたのはつい最近のこと

着物教室から距離を置いて、華道や茶道を少しずつ始めるように。

今でも続いているのは華道です。なぜかというと、お花はその一瞬一瞬を楽しむ行為だからだと思います。人間のように生き死にがある植物だからこそ、その瞬間を楽しむということが自分にとっては大事だと気づいたのかもしれません。

最初の形を追い求めていたときは、完全に自分の「所有欲」を満たすための行為だったかもしれません。「着物」「資格」そういう華やかなものを持っている自分に満足していた部分が少なからずありました。でも、それは長く続きませんでした。

なぜそれを続けて愛でるのか、私の場合はその時々の空間、一期一会を楽しむ心であると気づいたのです。それに気づくまでおよそ10年の歳月がかかりました。

歴史を紐解いて、今を生きる

道と呼ばれるものを好み行うのは、古いものが好きだという気持ちもありますし、続くものを大事にしたい気持ちもあります。けれども、その形式を守り抜いて心を込めないということは自分にとっては少し違うと思っています。

なぜなら私たちは今を生きているからです。歴史は守り通すものではなく、参考にするもの。そしてそこから学んだことを今に生かし未来を作っていくこと。そういうことを今はしてみたいと思っています。

「私たちは今を生きている」という感覚を、花やお茶の中に見出せたら幸せだと思います。