こころ

原因自分論について考えてみる

「原因自分論」ってありますよね。私は小さな頃から家族に「お前にも原因がある」という言葉をよく聞かされてきました。でも当時はちゃんと意味をわかっていなかったな、と。

原因=悪い ではない

小さなときには、「お前にも原因がある」と言われたら、「私が悪い」という意味に勝手に変換してしまっていたと思います。

そもそも自分が面白くない人間だから、私が我慢できなかったから…などどんどん悪く考える癖がついてしまったりもしました。

反抗期がきて、私は悪くない!と思って威勢を張っても、一向に問題は解決せず、言い争いをしたり、自分の心を押し潰して無言になるような日々が続きました。

こういった癖は、大人になってもなかなか抜けないものでした。元夫と言い争いしても、「私にも悪いところがある」と我慢したり、仕事でも我慢したり嫌なことを見ないふりをしました。

でも、「原因自分論」の本質とは、自分を否定するところにはないのですよね。

「それを選んだのは自分」

人生とは選択の連続です。今日食べるご飯から、結婚相手、仕事についてまですべて自分の選択で成り立っています。

つまり、嫌なことが起きた時もそれは自分が選んでいるということなのです。選んでいるものが嫌なら、そこから立ち去るのか戦うのか、それも自分の選択です。

ただ、こういったときに選択をせずに思考停止し、行動を先延ばししていることがたくさんあります。そしてそういう時こそ、愚痴を言ったりふてくされてしまうものです。

おそらく、幼い頃に親が言いたかった「お前にも原因がある」の言葉はこういった意味を伝えたかったのではないかと思います。

自分で選んで作っていくの意思を持てば…

嫌な状況も、自分で行動を起こせば変えていけます。環境を変えて、自分が行きやすい場所に行くこともできれば、相手と向き合ってより良い関係を築くこともできます。

ただ、目の前の事実や選択することから逃げていき、他責にしてしまうと、物事はどんどん濁っていきます。だって自分で選んでいない環境に自分から身をさらしていることになりますから。

良い状況も悪い状況も選び取っているのは自分。そんな時、次の選択肢を選ぶ勇気と行動力さえあれば、状況は絶対に変化していくはずなのです。

当たり前そうなことでも気づくのに30年以上かかってしまいました。でも、気づけてよかった。