こころ

引越しして、この街で変われそうな気がした。

この土日に引越しをしました。引越しでドタバタしていて、普段のルーティンは何もできなかったけれど、気持ちが少し切り替わった感じがしました。

海と山のまち

引越し当日。駅から歩く道は坂道がたくさん。

何を思っていたのか新品の皮紐サンダルを履いて行ってしまい、想像以上に険しい坂道に足の靴づれがひどい…。都会のアスファルトの平地に慣れた私の足が早速悲鳴をあげていました。

しかも今は猛暑で、海からの湿った風にまみれ、全身汗だくです。

「こんなスタートで大丈夫だろうか…」と心配したのもつかの間、私の家の前の坂道から見下ろした景色が素晴らしく見晴らしが良く、その瞬間気持ちの良い風が通り、道を行く自転車が颯爽と走っていく姿に心奪われました。

「なんだか、いいことが起きそう。」

そんな気がしました。

便利とかおしゃれとかを超えて

東京で働き始めて10年以上。ずっと東京で暮らしていました。引越しは何回かしたものの、いつもアスファルトと住宅に囲まれた街で暮らしていました。

会社まで何分で行けるか、近くにお店は充実しているか、休日は友達に会いやすく、家の近くでお買い物を楽しめたらいいな…など、そんなことが住宅選びの基準でした。

でも買い物よりも何よりも、川べりでゆっくりしたり、緑道を歩く時間が一番自分にとって大事な時間だと気づいていました。

買い物をしてもなんだか心が寂しい、そんなことを何度も思っていました。

誰かの基準を抜けて、自然な自分でいられるように

それもそのはず。今まで自分の価値観よりも、他の人の価値観で住む場所を選んできたから。

会社に近いとか、会社から補助が出るとか。パートナーのいいなりの場所だったり、会社の同僚の価値観に合わせた場所だったり。そんなことを基準にしてきていたから、こだわりがないというか、人任せな選択をしていました。

今回の引越しは、初めて自分が選んで「ここが良い」と思えた場所かもしれません。(会社からはとても遠くなるし、知り合いも殆どいないけれど。)

住んでいくうちに課題は出るかもしれませんし、思っていたのとは違うということもあると思います。

それでも、自分で選んだことが一番嬉しいことだし、それで自分がより自然に自分らしくいられるような気がしたのです。今は、そんな変わっていく自分を楽しめたらと思います。