こないだ、見慣れない名前の人からFacebookの友達申請が来て、スパムかな〜と思って記憶を辿りながら家事をしていたら、ふと小学生の時の同級生だったことに気づきました。なんで思い出せなかったか、それは小学生の時の彼のイメージとは真逆の人になっていたから。でも今の彼の活動を見て、そんなに仲がよかった訳でもないけど、すごく胸が熱くなって友達申請を許可しました。
今現在の彼の活動を見て、私も自分の認められなかったことが、認められるようになった。今日はそんな話をしようと思います。
自分の意思とは反対な身体

小学生の頃、同級生のS君はどちらかというと大人しくて、体も小さく色白でか弱い、そんな印象でした。彼は喘息かアトピーを持っていて、吸入器をいつも持っていたことをなんとなく思い出しました。
しかし友達申請を送ってくれた彼の写真は、ボクサーパンツに引き締まった身体。アマチュアのボクサーでした。プロに昇格予定、と投稿に書かれていて、思いを巡らせました。
思えばS君は、悔しかったんじゃないか、うまくコントロール出来なかった身体に。小学生のヒエラルキーで言えば、スポーツが出来る子が人気になるみたいな世界で、自分だってもっと体を動かして自分のエネルギーを存分に発散したかったんだろうな、と。そして大人になって、ボクサーという夢を忠実に一歩一歩進んでいる、そんなひたむきな姿に胸を打たれました。
喘息と認められなかった私

実は私も、ブラック企業勤め&離婚騒動中に、ずっと咳が止まらなくて、呼吸器科に行って「喘息です」と診断されました。お医者さんには「喘息は完治しないからずっと薬を投与しないとダメだ」と言われていたのに、治ったら薬は飲まないままでした。
なぜなら、当時元旦那に喘息だと診断されたと伝えた時に「そんなのヤブ医者だから信じるな」と言われ、「俺のせいみたいに言うな」みたいな顔をされたのが今でも引っかかっていたからです。
喘息はストレスでも発症する病気です。もともと喘息でなかった自分は、原因がストレスしか思いつきませんでした。喘息を自分で認めることは、「ストレスを抱えていた」という自分とそれを元旦那に訴えた弱い自分を認めることになるから、最近まで認めたくなかったんです。
でも症状はあります。夜になると咳が少し出るし、花粉症の時期は咳が出やすい、気温差でも咳き込むことがあります。それでも「花粉のせいだ」とか「今日は調子悪いだけだ」と思い込むようにしてました。ダメな自分と自分の過去を認めたくなかったから。
「理想と違う」は、試練でもあり、人生のボーナストラックでもある

S君の現状を見て、私は心を動かされました。そして喘息について調べました。すると、たくさんのアスリートの方々も喘息だということを知りました。調べるほど、喘息や身体の弱かった幼少期の思いを克服するためにスポーツを続ける人がたくさんいることを知りました。
そして、私の頭の中で何か弾けた気がしました。「なぜこんなくだらない自分のプライドを持っていたんだろう」と。完璧でなかった過去を、そして今の自分の身体の状態でさえ認められないなんて。
人間はナマモノだからいずれ死んでいく。そして生まれ持った身体も生きていく途中での身体も決して完璧なんてないのに、またもや自分の理想を完璧にしようとしていたんだなと。
世の中に、身体や心のコンプレックスをバネに生きている人がたくさんいることを知って、自分が恥ずかしくなった瞬間でもありました。最初から完璧な人なんていない、みんな何かの過程で自分の試練をチャンスに変えて努力していて、それが輝いて見えるんだと。
きっと今の自分の試練をチャンスと捉えていけば、これは確実に人生のボーナストラックになっていくんだと思います。
久々すぎて何も言葉はかけられなかったけど、S君に感謝です。ありがとう。来週ちゃんとお医者さんに行って、自分の身体と向き合って生きていこう。